戦争と言えば何をしても良いのでしょうか
2001年9月14日
宇佐美 保
今回のアメリカでの多発テロに於いては、犠牲になられたお方は大変にお気の毒とは存じますが、その後のアメリカ大統領をはじめてする各国の首脳たちの発言には吃驚しました。
なにしろ、ブッシュ大統領は“今回の件はテロではなく戦争だ。武力行使して報復をする。”と息巻いています。
そして、戦争と言えばどんなことも許されるのでしょうか？
紛争が起これば、“全ては相手が悪いのだ”という現状では、地球上からは紛争はいつまでたってもなくならないでしょう。
そして、犠牲になるのは一般国民です。
悲しい事に、わが国の小泉首相は、報復攻撃に打って出るアメリカを全面的に支援すると息巻いています。
なぜか最近は“神の国”へと急速な方向転換がなされては居ますが、本来日本は“仏教国”でもあるのです。
“色即是空、空即是色”、物事には絶対と言うことはなく、全ての現象は互いに関り合っているのです。
紛争が起これば毎回アメリカが絶対に正しく、相手が悪であるという論理は如何なものでしょうか？
互いに、何故相手の見解を少しでも取り入れる努力を日頃から行わないのでしょうか？
そして、その仲立ちをするのが平和憲法を有しもする日本の役目でもあるのではないでしょうか？
そして、“地球上から戦争をなくすのが日本の使命”でもあるのではないでしょうか？
この役目を全うする方が、単に武力を行使するよりもつらく大変な道であるはずです。
更に付け加えるならば、アメリカ人の多くもキリスト教徒であり、“汝の敵を愛せ”を忘れてはいけないのではないでしょうか？